被告に不利な建築裁判で上手く闘う戦略〜証拠や書証が「分かりやすい」建築裁判〜|建築裁判と戦略4

query_builder 2024/11/25
コンサルティング
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私たちは、これまでに様々な建築裁判のコンサルティング業務を行ってきました。

世の中には様々なタイプの裁判がありますが、建築裁判は「分かりやすい」と思われます。

建物の問題や瑕疵が元で、大抵の場合は損害賠償裁判となることが多いのが建築裁判です。

そして、当事者の考えによっては、損害賠償に加えて「不法行為」などが主張に加わることもあります。

原告代理人が、

「被告の責任で、
工事に関して〜の問題が発生した!」

このように訴訟を提起する場合、裁判では、原告側に立証責任があります。


そして、裁判官は、

「原告が要求する損害賠償額の
根拠はこれですね・・・」

まずは、訴訟提起の具体的内容を把握した上で、

「それで、その損害賠償の
立証はどれでしょうか?」

このように考えます。

そこで、原告代理人は、念入りに書証や証拠を整えて、論を展開してゆきます。

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現地調査もありますが、ほとんどが「書面による裁判進行」となるため、裁判官は証拠・書証を極めて重視します。

この中、建築裁判では「建物に関すること」なので、まずは「建物」が立証対象となるので、原告代理人は、

「問題の写真は
これだけあります!」

このように「多数の写真」が登場することもあります。

「建物」というモノが存在している以上、それらの写真は多数登場します。

続けて、原告代理人は、

「さらに設計図書・工事請負契約書は、
これらです!」

様々な書類を証拠・書証として提出してきます。

そして、設計図書や工事請負契約書等があり、最も分かりやすいのは工事請負契約書です。


裁判官は、それらの書証・証拠に対して、

「これが
工事請負契約書で・・・

こちらが設計図書ですね」

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日本には多数の法律がありますが、裁判官が最も重視するのはベースとなる「民法」です。

そして、民法の規定の中で「契約行為」が非常に重いために、契約書の存在は思いです。

さらに、建築には多数の設計図書があり、ベテランの建築士でなければ「理解するのが難しい」です。

この中、原告代理人の弁護士の方々は、内心では、

「設計図書は、見ても
全然わからないけど・・・

証拠として提出すると、
「専門的」なので価値が高いだろう・・・」

このように考えて、設計図書を提出してくるのでしょう。

代理人弁護士の人は、「見ても殆ど理解できない」設計図書一式を提出してくることがあります。

実際、「証拠が多ければ多いほど、主張に真実味が増す」傾向があります。


この多数の証拠・書証に対して、裁判官の方々は、

「設計図書一式が
これですね・・・」

このように言いながらも内心は、

「見ても全然分からないけど、

裁判所所属の建築専門の
調停委員の意見を聞けばいいか・・・」

裁判官も理解できないながら、枚数が多数ある設計図書は分量が多いこともあり、証拠・書証として存在感があります。

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こうなると、原告代理人は「勝訴へ確信」が持てる状況になります。

「これで、立証を固めているから、
絶対に勝てる・・・」

おそらく、ほとんどの建築裁判の原告代理人は、このような確信を持って訴状を起案するのでしょう。

証拠が分かりやすいこともあり「損害が明らか」であるため、原告代理人の多くは「勝ち筋」と考え、

「証拠に沿って、主張すれば良いから
やり易い・・・」

このように「証拠に沿って論を展開すれば良い」と判断して、提訴するのでしょう。


実際、建築裁判においては、「原告が展開するストーリーに反論」するときに「ただ反論」しても無意味です。

いわば、原告がセットした戦場で戦っても敗北する可能性が高いです。

ここで、大事な戦略は契約書や設計図書などの、「原告が提出した書証・証拠」を徹底的に洗い出し、その問題点をつくことです。

原告の書証・証拠に重大な問題点が発覚すれば、「原告が提訴したストーリー」に齟齬が出ます。

この点を、しっかりと論理を展開しながら攻めることが大事です。


建築裁判の当事者、代理人の弁護士の方は、早期に経験豊富な一級建築士に相談することを強くお勧めします。

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株式会社YDS建築研究所

東京都千代田区神田三崎町2-20-7 水道橋西口会館6F

TEL:03-6272-5572


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