戸建住宅リノベーション工事・プロセス 2〜練馬の家・設計コンセプト・解体工事・リノベーションの対象・既存構造・軸組〜|東京の建築設計

query_builder 2023/06/26
戸建て
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練馬の家:解体工事(YDS建築研究所)

練馬の家の解体工事が、だいぶ進みました。

マンションのリノベーションでは、サッシュや玄関ドアは「共用部」の扱いになります。

そのため、フルリノベーションであっても、サッシュ等はリノベーションの対象外となります。

マンションのリノベーションは、既存のボリュームの中で設計・デザインします。

内部の「フルリノベーション」を依頼された練馬の家。

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練馬の家:既存の状況(YDS建築研究所)

設計の最初の段階で、建主とはご要望・スケジュール・コストの話をします。

建主からは、

「〜くらいの費用で、
内部を全部リノベーションできますか?」

という質問があり、

「大体坪単価が〜万円程度ですから、
〜万円ほどが工事予算となります。」

とお答えすると、

「少し予算より高いですが、
内部をしっかりリノベーションして下さい。」

というお話をいただき、

「しっかり、住み心地の良い住まいにします!」

コスト・スケジュールの方向性を固めた上で、具体的設計に取り掛かります。

YDS

練馬の家:既存の状況(YDS建築研究所)

1階のリビングの脇にあった、お庭に注目しました。

とても良い雰囲気のお庭でしたが、リビングとつながりが、あまりありませんでした。

「この庭の
空間を活かしたい!」

と考えました。

増築も検討していた建主からは、

「庭の部分に
増築すると、広くなります。

工事費用が、どの程度になるか、検討お願いします。」

というご要望を頂きました。 建主の希望もあり、「既存庭の増築」も検討しました。

構造の検証・構造設計のハードルが非常に高く、相応の工事費がかかることが想定されます。

さらに建築確認申請が必要となりますので、設計のプロセスで手間・費用が上がります。

YDS

練馬の家:模型(YDS建築研究所)

「増築も面白そうですが、

庭の空間を
活かしたいですね。」

「庭を活かすデザインにしよう!」

「リビングのサッシュを大きくし、庭に大きな
「木のテラス」をつくろう。」

「リビングと庭の空間を、
一体化しましょう」



YDS

練馬の家:コンセプト(YDS建築研究所)

「アウトドアのリビング空間」をつくるコンセプトになりました。

「あるもの活かして、ないものつくる」です。

これこそ、リノベーションの醍醐味です。

既存サッシュのあった部分の開口に、大型の片引き窓を設置します。

窓の大きさがさらに大きくなり、庭と内部空間がつながります。

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練馬の家:解体工事(YDS建築研究所)

解体工事の結果、柱や梁などの木造の構造は、大きな損傷がありませんでした。

既存の木造の構造を、しっかり活かすことが出来そうです。

これは、とても良かったです。

築30年近い経年劣化を考えると傷んでいる部分が一部ありましたが、構造的な大きな補修は不要の見込みです。

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練馬の家:解体工事(YDS建築研究所)

昔の家によくある真壁構造ですので、柱がかなり切り欠かれています。

このような箇所は、部分的に補強します。

このような「部分的補強」も、大工さん・職人さんたちの「腕の見せ所」です。

現地調査や工事の際の写真から、「大きな構造補強は必要ないだろう」と、想定していました。

それが、「想定通り」で一安心です。

予定外の大きなコストが、掛からなくて良かったです。

建主もホッとしていました。

シンプルな箱型の空間が「木の温もりや自然が感じられる、光あふれる空間」へと変化してゆきます。

次回は、構造補強の話です。

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株式会社YDS建築研究所

東京都千代田区神田三崎町2-20-7 水道橋西口会館6F

TEL:03-6272-5572


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