建築裁判・トラブル解決に有効な一級建築士の意見書〜意見書が効果的であった実例・貸主が借主を退去させたい時〜|東京の建築設計
古い建築は、外観などの見かけだけではなく、構造・設備なども老朽化してゆきます。
構造が老朽化すると「地震に対する安全性」が、著しく低下して危険です。
また、設備機器・配管などの老朽化も大きな問題です。
設備機器・配管の改修工事は、意外とコストがかかりますが、築20年を超えてくると改修工事を検討した方が良いでしょう。
私たちは、個人邸・集合住宅・幼稚園などのリノベーションを行っており、建築を再生させることがあります。
リノベーションは意外と手間と費用がかかるので、「新築よりもコストがかかる」ことがあります。
都市の歴史を紡いでゆく意味では、多少費用がかかってもリノベーションの価値はあると考えます。
価値ある建物を活かす視点では、「新築よりもコストがかかる」場合でもリノベーションは価値があります。
一方で、不動産業界の考え方としては、「リノベーションが新築よりもコストがかかるならば、新築」となります。
新築の方が不動産価値が高く、賃料回収等の採算性もよくなります。
そのため、不動産業界としては「建築を解体、新築するためにテナントに退去いただきたい」ということがあります。
事務所・オフィスの場合は、「移転すること」に対しては「テナント側にそれほど問題がない」です。
ところが、店舗の場合は「移転すること」は「地域のブランド・客」を失うことに繋がりかねません。
「移転した結果、すぐ近くで再開」できれば良いですが、なかなか適合する条件の不動産が見つからないことも多いです。
そこで、貸主側が「退去して欲しい」と考えても、借主側が「退去したくない」ということが、よく発生します。
ここで、ある程度の金銭による補償が話し合われますが、進まないことがあります。
そして、「貸主側」が「借主に退去してもらう」ために弁護士に相談しました。
弊社に「建築の専門家の目」で、「解決に力を貸して欲しい」という話でした。
「借主」が借りた時期によりますが、借地権がある場合は、なかなか法律的には解決が難しいです。
そこで、いわゆる法律ではなく、「建物の機能」から「退去していただき、新築するべき理由」を構築する方向になりました。
まずは、「建物の構造が脆弱で、非常に危険である」ことを明確に立証しました。
そして、「リノベーションで構造の脆弱性を改善することはできるが、店舗の機能と不適合する」ことを意見書にまとめました。
もう一つ、大事なポイントを書きましたが、「論理的に新築すること」を立証することが大事です。
そのためには、早い時期に経験豊富な一級建築士に相談すると良いでしょう。
株式会社YDS建築研究所
東京都千代田区神田三崎町2-20-7 水道橋西口会館6F
TEL:03-6272-5572
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