望まれる早急の建築基準法改正〜能登半島地震の衝撃・多数の「新耐震基準」の木造建築の倒壊〜|東京の建築設計

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戸建てマンション施設
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2024年元旦に発生した能登半島地震。

石川県で死者128人、行方不明者195人を超える甚大な被害が発生しています。

これからも被害は増え続けると考えられ、非常に痛ましい状況になっています。

亡くなった皆様及びご親族の方々には、謹んでご冥福をお祈りいたします。


甚大な被害が発生している能登半島地震では、数多くの建物が倒壊しました。

中には、6階建てほどの中層の鉄筋コンクリートの建物が基礎から横倒しになって例もあります。

これらの「建物の耐震性」に関しては、今後詳細な調査が望まれます。

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能登半島地震(Wikipedia)

数多くの民家が倒壊して、数多くの方が圧死してしまい、大変な事態となっております。

中でも、「新耐震基準」の数多くの木造建築が倒壊した報告が出ています。


新耐震基準の建物

・1981年に大きな建築基準法改正後に設計・建築された建物

・耐震基準は1981年以降も頻繁に改正されている


「新耐震基準」とは1981年の「建築基準法の大改正」以降に設計・建築された建物です。

この「建築基準法の大改正後」に建築確認申請の構造設計の審査が通過した建築が「新耐震基準」です。

すでに40年以上経過していますが、この「新耐震基準」は大震災・大地震が起こるたびに法改正されています。

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2016年熊本地震(Wikipedia)

「木造建築って、
地震に弱そう・・・」

と木造建築は「地震に弱い」印象を持っている方が、多いかもしれません。

実は、木造建築は「軽いので地震力が小さい」割には、非常に頑丈な建物です。

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地震力は「建物の重量と加速度の積に比例」するので、建物が軽い方が地震に有利です。

日本の伝統的な木造建築の大きな弱点は「火災に弱いこと」ですが、地震には比較的強い面があります。

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2011年東日本大震災(Wikipedia)

非常に頑丈なイメージが強い鉄筋コンクリート造の建物は「重量が大きい」ため、地震力が大きくなります。

さらに、近年の木造建築は接合部の金物が非常に進化しており、頑丈になっています。

そのため、適切に施工されていれば「ある程度の耐震性がある」はずが木造建築です。

その新耐震基準の木造二階建建築・民家が多数倒壊した事実は、調査・検証の必要があります。

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実は、木造二階建以下の住宅・民家の規模の建築は建築確認申請の際に「構造計算不要」です。

これは「四号特例」と呼ばれており、「小さな規模の木造建築は基本的設計図書で申請OK」です。

この「四号特例」縮小・一部廃止は、2025年4月に施行される予定です。

こだわりの住宅を設計する建築家は、木造二階建以下の住宅・民家に対してもマンション等同様に、

「これは、専門の構造設計者に
しっかり構造設計してもらおう」

と考え、「法律上不要」ですが、構造設計・構造計算して構造設計図書を独自に作成して着工・工事監理します。

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「法律上不要な構造計算・構造図作成」には、費用や手間がかかります。

それにも関わらず、木造二階建以下の住宅を設計する建築家たちが、しっかりした構造設計をするのは、

「自分の思い描いている
デザインを確実に実現したい!」

そして、

「地震にも強い建築・建物を

クライアントに引き渡したい!」

と考えるからです。

「法令上、構造計算・構造図不要」の一般的な場合は、木造の柱などを提供するプレカット工場が簡易な構造計算をします。

そして、その構造計算をもとにした柱・梁が納入され、工事が進みます。

この時、接合部の金物などは「ある程度の基準をもとに設置する」という考えて施工されます。

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これらの金物は、多くはステンレスのプレートで非常に頑強です。

建築基準法の耐震性能に合致するように設計され、メーカーは実物大実験を経て販売しています。

木造二階建て以下の住宅で「個別にしっかりした構造設計されている」割合は「1%以下」と考えます。

つまり、「ほとんど全ての木造二階建て以下の住宅」は構造設計もされず、法令の審査も経ていません。

プレカット工場による「簡易な構造計算」はされているものの、それは「審査を経ていない」ことがほとんどです。

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さらに、工事現場において「金物等の施工が適切かどうか」も「設計図がない」場合は曖昧です。

「ある程度の基準」や仕様書に従って工事されていると考えられます。

対して、私たちが設計する木造住宅の構造設計は、柱・梁などと共に金物に関しても品番・位置が詳細に定められています。

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この「構造設計及び構造図不要」の四号特例の縮小・改正は、早急にすべきと考えます。

「木造二階建て以下の住宅」等の建築に対する構造の管理を早期に徹底すべきと考えます。

特に大震災・大地震が頻発している我が国においては、早ければ早いほど良いと考えます。

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私たちは、これまで「耐震等級3以上」のレベルの構造設計の木造住宅を設計してきました。

頻発する大地震・大震災を受けて、デザインやアイデアにこだわりながら、これまで以上に合理的で耐震性が高い建築を設計してゆきます。

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株式会社YDS建築研究所

東京都千代田区神田三崎町2-20-7 水道橋西口会館6F

TEL:03-6272-5572


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