豊島の家 14〜配管工事〜|東京の建築設計から

query_builder 2022/10/26
戸建て
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今回は、配管・配線工事です。

建築設備工事と呼ばれる分野で、構造と共に非常に重要な工事です。

キッチンや洗面台で水が出てくるためには、上水をつなぐ必要があります。

トイレから排水を流すためには、排水管を繋いで、下水道に流す必要があります。

上水・下水共に大事ですが、配管を設計する際には、下水の方により注意します。

それは、下水管の方が管の直径が太く、流すためには「勾配を取る必要がある」ためです。 上水は上水管に水圧がかかっており、その圧力で水栓から水が出ます。

下水は流す際に多少力がかかりますが、必要な勾配が取れていないと、うまく流れません。 そこで、木造戸建住宅の場合は、下水管の勾配がきちんと取れるように、下水管からのルートをしっかり検討します。

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今回は、2階にもトイレがあり、排水管は天井裏に通します。

排水管などは出来るだけ横引きは避け、真下に通すことが大事です。

横引きの距離が長いと、漏水などの事故が起こりやすいからです。

今回は、プラン上、多少横引きする必要がありますが、距離を短くするように配慮しました。 配管を外壁側に出した方が、工事としては安心です。

「箱の建築」というコンセプトとデザインを守りたいと考えます。

そこで、出来るだけ配管は壁の内部やPS(Pipe Shaft)を作って、外観を美しくします。

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そして、ダクト・電気配線工事も並行して行います。

キッチンのフード、換気扇などは「ダクト」と呼ばれる配管を通して、空気が流れます。

このダクトは天井裏を通ることが多いので、梁との関係をしっかり考える必要があります。

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電気の配線は細く、勾配なども考える必要がないので、木造住宅では、それほど設計の際に考慮する必要がありません。

ただし、コンセントの位置などは非常に重要なので、現場で改めて建主にも確認します。

現場では「コンセントは、ここが使いやすいと思います。」とご説明します。



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「ここにも、コンセント追加して頂けるかしら。」とご要望いただくこともあります。

コンセントの配置にも設計・デザイン上の配慮が必要です。

「どこに、いくつくらい欲しい」というのは、建主の考えもありますので、工事中の変更にもご対応します。

たくさん追加となると、追加工事費が必要になることがあります。

多少の追加であれば、工事会社にサービスで対応していただくこともあります。

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豊島の家は、準耐火建築なので、コンセントボックスも鉄製である必要があります。

少しコストがかかりますが、法規制はしっかり守り、丁寧に施工してゆきます。 次回は、縦胴縁の話です。

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