戸建住宅リノベーション設計のポイント〜練馬の家を振り返って〜|東京の建築設計
こんにちは。
リノベーションはまず、
「解体するまでがドキドキ」
ということがあります。
練馬の家では、上棟の時の写真が何枚もあり、設計段階から軸組を割と把握できた為スムーズに進められました。
写真を見ながら、
「ここの梁は大きいから、梁せい(梁の高さ)は300mmだろう」とか、
「ここは、筋交があるから補強して壁にしよう」
など、図面を復元していきました。
それでも想定外のこともありました。
柱があるとわかっていた場所に、柱はあったものの、真壁づくりのため、欠き取られている部分が大きい柱。
その既存柱を、そのままとすると、構造的な問題がありそうです。
リノベーションでは、可能な限り構造体は活かしたいという思いがあります。
一方で、臨機応変に対応しなければならないことも出てきます。
この場合は、「使えると思った柱を交換しないといけない」ということになりました。
元々はブロック塀で囲われていた庭に、テラスをつくる際、「木の壁で囲む」デザインににしました。
家側から見た時に、
「ブロック塀の手前に、木のルーバーで空間を覆えば、全体的に木の空間になる」
と思い設計しました。
実際は、ブロック塀が積み上げられている途中に、控え壁のブロック塀があります。
控え壁は支えになっているので、外せないのです。
本来はスッキリした「木の壁面」としたかったのですが、直交した部分は、ぼこっと出てしまうことになりました。
それでも、職人さんに同材で綺麗につくっていただき、目立ちすぎず馴染む仕上がりとなりました。
階段はデザイン・機能ともに、何度も検討を重ねた部分でした。
図面上は成り立ち、模型では簡単につくれたとしても、
「本当に作り上げられるのか」
と期待と不安がありました。
跳ね出しが大きかったためです。
「手摺をどう固定するか」なども、色々とデザインを考えました。
出来上がった階段を上り下りした時は、嬉しさと安堵の気持ちでいっぱいでした。
「想定通りに完成してよかった!」
と思いました。
プロジェクトごとに、毎回様々な問題に直面します。
一つ一つ丁寧に解決して、最終的に納得のいくものに仕上げてゆきます。
思いの詰まった建築が完成した時、建主に喜んでいただけることは建築家・設計者冥利に尽きます。
これからも知識と経験を積み上げていき、より洗練された設計を目指していきます。
株式会社YDS建築研究所
東京都千代田区神田三崎町2-20-7 水道橋西口会館6F
TEL:03-6272-5572
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