木の均等グリッドと柔らかな曲面壁面のドローイング|デザインのアイデア

query_builder 2025/05/07
アイデア設計プロセス
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木の温もりが感じられる柱梁のグリッド構造に、柔らかな曲面の壁によって空間を包摂する施設です。

均等グリッドによる強い空間の秩序を、曲面の壁面が包みます。

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均等グリッドの正方形の大梁の内部には、小梁を市松状に配置しました。

この「市松状の小梁」によって、様々な方向に耐震性が高まり、小梁の向きの変化が、空間に変化を与えます。

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柔らかい曲面の壁に包まれた均等グリッドの内部を、矩形のヴォイドが貫きます。 この矩形のヴォイドは「有機的ヴォイド」となり、建築内部に光や風を生み出します。

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今回は、この「木の均等グリッドと柔らかな曲面壁面」のコンセプトドローイングの話です。

コンセプトドローイングを作成する際には、出来るだけ要素を削ぎ落として、シンプルにすることが大事です。

要素を削ぎ落として、シンプルにするプロセスにおいて、建築のアイデアの最も重要な根幹が表出してきます。

デザイン・アイデアの5つのフィロソフィー:YDS

・揺らめく自然

・有機的ヴォイド

・道空間

・都市広場

・多様なる共生


設計する際には、上記の5つのフィロソフィーから開始して、デザインコンセプトを作ってゆきます。

今回は、「柔らかな曲面の壁面」よりも先に、木の均等グリッドが先にありました。

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この木の正方形均等グリッドにおいて、小梁を市松状に配置して、空間の変化を生むことを考えました。

この辺りで、曲面の壁面を考え始めました。

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均等グリッドの中に、箱状のアトリエやオフィスを配置して、建築の機能を満たします。

建主の要求した各部屋は、シンプルな箱にしました。

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そして、今回は、アトリエ・オフィスのボリュームの上部に、そのまま同型の箱を配置しました。

これらが、施設で生活する人々の居室となります。

この箱同士の間の空隙が、相互の空間のバッファーゾーンとなります。

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そして、このバッファーゾーンに、矩形の中庭を挿入して、有機的ヴォイドを作りました。

箱同士の空間に、光や風が満たされるコンセプトです。

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そして、最後に「柔かな曲面の壁面」によって、建築全体を包摂して、空間を生み出しました。

全体的にグリッドの秩序が、かなり強い建築デザインです。

そこで、この「柔かな曲面の壁面」によって、空間に変化と潤いを生みます。


設計のプロセスにおいては、これらのことを頭の中かスケッチで検討してゆきます。

このように、「アイデアをコンセプトドローイングで具現化」すると、デザインの密度が深まってゆきます。

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株式会社YDS建築研究所

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