木造梁とコンクリート打ち放し壁面の共生〜コンセプト・ドローイングとデザイン〜|Twin-Arc2・ドローイング
中心がズレた、木造の大きな円弧の壁面二枚によるTwin-Arcの空間。
このデザインでは「多様なる共生」は、重要なテーマでした。
周囲の自然に溶け込むようなデザインを考え、自然との共生と融合を目論みました。
木造の大空間を、梁せいの大きな集成材の梁によって空間を支持します。
大規模木造に関しては、近年技術開発が大きく進んでいますが、「地震には弱い」面がある木造。
この美術館のデザインでは、地震力を鉄筋コンクリートの壁面が負担する構造コンセプトです。
このデザインコンセプトを示したのが、上のコンセプト・ドローイングです。
二枚の円弧壁を支える木造梁、コンクリート打ち放しの壁面を抽出しました。
二枚の円弧壁が木造である点も重要ですが、円弧壁による空間は「半透明」で示しています。
このコンセプト・ドローイングによって、「木造梁とコンクリート打ち放し壁面の共生」を表現しました。
そして、このデザインが生まれるプロセスを、コンセプト・ドローイングで表現しました。
まずは、「二枚の木造壁」がデザインの原初となります。
ここで、「二枚の木造壁」の「木造の素材・質感は抽象化」しました。
「二枚の木造壁」は「二枚の壁」の表現となり、そこに、木造の特大大梁が掛かります。
上のドローイングによって、空間の根幹である木造の大梁を際立たせています。
「二枚の壁」の両者を接続して、空間化しました。
最後に、五枚のコンクリート打ち放しの壁面が円弧壁を貫き、デザインが完成します。
「二枚の木造壁」を木の質感とすると、上のコンセプト・ドローイングが「ぼやけてしまう」と考えます。
素材の抽象化は、コンセプト・ドローイングを純化します。
多数のコンセプト・ドローイングを作成する中、「素材の抽象化」は先鋭化してゆくと思います。
株式会社YDS建築研究所
東京都千代田区神田神保町三丁目2番地 高橋ビル4F
TEL:03-6272-5572
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