マンション・集合住宅の工事の流れ10〜蚕糸の森アパートメント・安定感が高い耐圧盤と基礎〜|東京の建築設計

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マンション
200622ピット耐圧版A02

配筋検査の指摘事項の対処が完了し、いよいよ最初のコンクリート打設になります。

まずは、最も下部の耐圧盤を打設します。

壁式鉄筋コンクリート造は、各部分の直方体の「直接基礎」を掘った地盤につくる方法が多いです。

HI041110_203ma

今回は木造個人邸の基礎と同様に、平たい耐圧盤を最下部に設置する構造にしました。

木造住宅は、昔は布基礎と呼ばれる工法が多かったです。

2000年頃から耐圧盤を施工する「ベタ基礎」が中心です。


建物の重量が遥かに軽い木造で「ベタ基礎」とするのは、構造的安定確保もありますが、湿気対策もあります。

ベタ基礎=コンクリート基礎は、地面と木造建築を完全に遮断します。

そして、地面から湿気が上がってきて、木造躯体を傷める可能性を大きく下げます。

51SFA_Sec01ma

建物と同じ形状の平たい耐圧盤が、下部の地面にドッシリと乗るので安定します。

地面に基礎を差し込むように設置して、構造を作りだす事が多い鉄筋コンクリート造。

最下面の耐圧盤は、全ての基礎を合体して、非常に堅牢な構造となります。

さらに、ピット周囲が鉄筋コンクリートで覆われるため、設備のメンテナンス性も向上します。

このように、耐圧盤を設置することは、多少のコストアップにつながります。


コストアップしますが、耐震性の向上と設備メンテナンス性の向上は、コストアップを大きく上回ると考えます。

建築コストは非常に大事なので、かけるところはかける姿勢が大事です。

そして、合理的な設計を行い、総工事費は削減するようにします。

200624ピット耐圧版B01m

そして、断熱材を施工してゆきます。

時期によっては結露が発生しやすいので、断熱材を、きちんと施工することがポイントですね。

今回は、地下は趣味のためのスペースとして使われます。

倉庫などのモノだけではなく、人が短期間でも居住するスペースなので、断熱材は非常に重要です。

200624ピット耐圧版B03m

分厚い断熱材がギッシリと満遍なく設置されてゆきます。

これで断熱性能はバッチリです。

地下は機械換気しますが、地上部分に比べて空気の流れは少なくなります。


時期によっては結露が発生しやすいので、断熱材を、きちんと施工することがポイントですね。

200610底盤配筋04m

公園の樹木が青々としてきた中、入念に工事が進められてゆきます。

次回は、ピットの配筋検査です。

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