幼稚園リノベーション:大事なこと・ポイント②〜園児達の過ごし方・現地調査・みそら幼稚園〜|東京の建築設計

query_builder 2023/06/14
施設
YDS

みそら幼稚園:2階廊下(YDS建築研究所)

園長先生から、

「園を運営している間に工事は、
無理なので、来年の夏休みの2ヶ月ほどの間に、

工事を全てやって頂きたいです。」

というご要望を頂きました。

内装だけのリノベーションならば「2ヶ月」という工期は、それほど困難ではありません。

内装ならば「突貫工事でなんとかなる」のです。

ところが、耐震補強・躯体工事含めて、「2ヶ月」は大きな困難があります。


みそら幼稚園・園長の思い

・園児達の安全に少しでも影響がないようにしたい

・園児達が、工事の粉塵などを吸うリスクはなくしたい


大変困難なスケジュールですが、園長先生の園児への思いは、非常に大事です。

YDS

みそら幼稚園:現地調査(YDS建築研究所)

私たちは、

「2ヶ月で工事、はとても大変ですが、

設計サイドでも工夫して、なんとかします!」

とお答えしました。

設計・デザインというと、基本的に「見栄え」や「かっこよさ」などが最優先される傾向があります。

それに対して、私たちは「設計におけるコンセプト」を非常に大事にしています。


工事の仕方・スケジュールに関しては、建設会社にお任せすることが多いですが、今回は、

「工事スケジュールも含めた
設計を考えよう。」と考えました。

YDS

みそら幼稚園:現地調査(YDS建築研究所)

「2ヶ月の工期」は非常に困難ですが、「子どもたちが周囲にいる状況での工事」よりは遥かに良い面があります。

「幼稚園を運営しながら、園児が周囲にいる状況の工事」というのは、机上では成立しても、現場としては極めて難しいのが実情です。

いかに、設計・計画で「養生等を万全」としても、「園児に大きなリスクがある」ことは避けようがありません。

特に、2000年代以前建築の建物は、「使用された建材」にアスベスト等が含まれていることもあります。

それらが「飛散しないように万全の養生」をしても、何らかの事態を招く危険はあります。


意味において、

「非常に難しいけど、
園児たちの安全が守られているのがベスト!」

とポジティブに考えました。

YDS

みそら幼稚園:現地調査(YDS建築研究所)

幼稚園のリノベーションの設計を進めるにあたり、まずは建主のご要望やイメージをお伺いします。

その上で、詳細な現地調査を行います。

幼稚園を現地調査している間には、ちょうど帰りの時間となった園児たちに会いました。


私たちが真剣な眼差しで、色々と調査しているのをみて、

「何をやっているんだろう?」

と疑問に思った無邪気な園児たち。

「ね〜ね〜、お姉さん、
何やってるの?」

と尋ねてきます。

「あのね、
みんなが使っている幼稚園の建物を調べているの。」

「ふ〜ん・・・」

「みんなの幼稚園が
綺麗で安全になるよ!」

「嬉しい!」


このような会話をしながら、園児達が「どのように園で過ごしているのか」を観察・調査します。

リノベーションの場合、リノベーションの範囲・規模にもよりますが、「現行の建築の使われ方」は大事です。

子ども達の中には、

「こんにちは!」

と、元気に挨拶してきてくれる園児もいて、とても印象的です。


幼稚園の現場と雰囲気を知ることを設計を進める上で、非常に大事にしています。

その後、具体的な設計に入ります。

YDS

みそら幼稚園:現地調査(YDS建築研究所)

「ね〜ね〜、
あのね・・・」

園児が話しかけてきたので、

「なあに?」と答えると、

「ちょっと、お手洗いが
あまりきれいでないの・・・

きれいに出来るかな・・・」

園児から「お手洗いをキレイにして欲しい」という要望です。

幼稚園児の男の子、女の子共に、少しずつ成長して、お手洗いも気になる年頃です。


「大丈夫!
お姉さんが、しっかりキレイにするからね!」

と言うと、

「やった〜!」

この園児からの要望から、

「このトイレは、
しっかり手を入れたいね。」

「一新して、
キレイで使いやすいお手洗いにしたいですね。」

園児たちとの会話から、設計への手がかりがつかめてきました。

そして、園長先生たちと打ち合わせを重ねてゆきながら、ご要望に合う幼稚園を設計してゆきます。

さらに私たちが考える「新たな・みそら幼稚園」へと大きな変貌を遂げることを考えます。

YDS

みそら幼稚園:現地調査(YDS建築研究所)

打ち合わせの過程では、図面・模型・CGなどをお見せして、説明します。

そして、園長先生たちのご意見を伺います。

私たちとしては「建主のご要望を超える」設計を、具現化したいと考えています。


そして、完成した時の建物をイメージしやすいように、ご説明します。

出来るだけ分かりやすい図面・資料と、完成度の高い模型・CGで、

「このデザインは、〜という
コンセプトで、このようになります。」

とご説明します。

打ち合わせを何度か行って、最終的な設計案が決定します。

そしてその後に、工事を担当する建設会社に見積もりを依頼します。

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株式会社YDS建築研究所

東京都千代田区神田三崎町2-20-7 水道橋西口会館6F

TEL:03-6272-5572


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