奥深い歴史を感じる延暦寺〜東塔=現在・西塔=過去・横川=未来・浄土院と侍真〜|東京の建築設計
延暦寺(YDS建築研究所)
大講堂を訪問した際、お坊さんの話を聞く貴重な体験ができました。
「ここ東塔は、
現在を体現する地です・・・
そして、西塔は過去を、
横川は未来を体現しています・・・
多くの方は、この東塔のみ訪問して帰られますが、
ぜひ、西塔と横川にも
お立ち寄り担って、過去と未来にお祈りをして下さい・・・」
エリアそれぞれに、現在・過去・未来を体現する意味があることを、ここで初めて知りました。
東塔(とうどう):現在
西塔(さいとう):過去
横川(よかわ):未来
当初は「東塔のみ」の予定でしたが、予定を変更して西塔と横川に行くことにしました。
延暦寺は「午前中のみ」の予定でしたが、東塔をゆっくり回り昼ご飯の時間になりました。
ちょうど、延暦寺会館にお蕎麦屋さんがあることを知り、ここでお昼ご飯です。
延暦寺で食べるお蕎麦は格別な感じがあり、素朴な味がとても美味しかったです。
延暦寺(YDS建築研究所)
西塔エリアに来ました。
東塔エリアではかなり霧が強い天候でしたが、この辺りから明るくなり、日が差し込んできました。
延暦寺:浄土院(YDS建築研究所)
西塔には浄土院があり、美しい枯山水を見ることができます。
この「たくさん樹木があるのに、落ち葉ひとつない」極めて美しい庭。
この庭を毎日掃除している修行僧の方がいらっしゃいます。
延暦寺:浄土院(YDS建築研究所)
「最下鈍(さいげどん)の者も十二年を経れば
必ず一験を得ん・・・」
という伝教大師 最澄の言葉があります。
この言葉に基づく、「十二年籠山行(ろうざんぎょう)」があります。
これは文字通り「十二年比叡山に籠り続ける修行」です。
そして、浄土院を徹底して清める修行があり、「掃除地獄」と例えられます。
浄土院に詰めて、勤行などを行う僧侶は「侍真(じしん)」と呼ばれます。
侍真は「最澄が存命している」として支え、外部との関係を絶って修行を続けます
延暦寺:浄土院(YDS建築研究所)
どこからみても実に美しい枯山水です。
白い石が実に美しく配されており、美しい砂紋が描かれています。
延暦寺:(YDS建築研究所)
この時は、浄土院内部には修行僧の方はいませんでしたが、周辺を掃除している修行僧の方がいました。
この「普通の人間では成し遂げられないこと」を、修行として行う方々に大いなる尊敬の念を感じました。
美しい枯山水を眺めながら、「過去に対するお祈り」を心の中でしました。
延暦寺:(YDS建築研究所)
西塔エリアから最後の横川エリアに移動しました。
東塔エリアと比較すると、西塔エリアは非常に人が少なくなりました。
そして、横川エリアになると更に人を見かけることが少なくなります。
延暦寺:(YDS建築研究所)
朱色が際立つ横川中堂を参拝して、「未来に対するお祈り」をしました。
これで、過去・現在・未来に対する全てのお祈りが出来ました。
延暦寺:(YDS建築研究所)
天候もだいぶ晴れてきて、実に晴れ晴れした気持ちになりました。
観光客がほとんどいない横川エリアは、さらに崇高な雰囲気を感じさせます。
半日の予定が丸一日近くになった延暦寺の訪問でした。
日本人の心・精神の故郷とも言える延暦寺。
ぜひ、一度足を運ばれることをお勧めします。
株式会社YDS建築研究所
東京都千代田区神田神保町三丁目2番地 高橋ビル4F
TEL:03-6272-5572
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