耐震性と建築の話 2〜軽く、頑丈に〜|東京の建築設計から
建物の耐震性に大きな影響を与える「建物の重量」。
建物の重量に応じて「地震力」がかかるため、
柱・梁などの主要構造部が頑丈であることと同時に、「重量を出来るだけ軽くすること」も大事です。
ガズィアンテプ地震(Wikipedia)
ガズィアンテプ地震(トルコ・シリア地震)の被害の実態は、これから詳細な調査によって解明されてゆくでしょう。
部分的な情報によりますが、建築の被害の状況と原因を考えてみます。
比較的新しい建築基準で建築されたマンション(集合住宅)が「二つに割れて、倒壊」した原因。
最も大きな理由は、「建物のバランスが良くなかった」と考えます。
建物の耐震性を高めるポイントはいくつかあります。
1.柱・梁・基礎などの主要構造物が頑強であること。
2.主要構造物の重量が大きくならずに、適度な重量で必要な耐震性を持つこと。
3.耐震性の高い要素:柱・梁をバランス良く、合理的に配置すること。
が大事なポイントです
「主体構造が頑強であること」が最も大事ですが、上のメカニズムの考え方により「適度な重量である」ことも大事です。
そして、それらの「耐震要素がバランス良く配置されている」ことも非常に大事です。
鉄筋コンクリートや鉄骨による構造の大規模な建物が、二つに割れて倒壊したのは「バランスの欠如」が大きな理由です。
また、阪神淡路大震災で多くみられた、「下層部の倒壊」が比較的目立ちます。
これは、下層階や基礎部分の耐震性が少し不足していたことが理由であると考えます。
日本では1995年、2011年と続けて大震災が発生しました。
建築設計に関わるものとして、これからも耐震性に十分な配慮をして設計してゆきます。
そして、合理的で美しい建築を作ってゆきたく思います。
株式会社YDS建築研究所
東京都千代田区神田三崎町2-20-7 水道橋西口会館6F
TEL:03-6272-5572
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