戸建住宅リノベーション工事・プロセス〜難しい「跳ねだし階段」の工事・てこの原理・練馬の家14〜|東京の建築設計

query_builder 2023/09/22
戸建て
YDS建築研究所

練馬の家:階段工事(YDS建築研究所)

リビングと二階をつなぐ階段は、開放的な跳ね出し階段です。

跳ね出し階段をつくるのは、実は結構大変です。

70kgの人が、階段を上がったり降りたりする際を考えてみましょう。

その人が、片足を跳ね出しの先端部分に載せる場合、段板には相当なモーメントがかかります。


跳ね出し階段の作り方は、設計の際に工務店の担当者と綿密な打ち合わせしました。

フラットバーなどの鉄を使用することも考えました。

そのために9mmくらいの薄い鉄板を芯材にして、両側に12mmの木を貼ることも考えました。

その場合、合計33mmの「木の段板」に見えます。

階段は玄関に面しているので、「優しい木の雰囲気を生み出したい」と思いました。

「表も裏も木で、
仕上げているように見せたい。」

と「木で完全に仕上げる」ことを考えました。

YDS建築研究所

練馬の家:階段工事(YDS建築研究所)

できれば30mmの集成材をつかって、

「木だけで、
跳ね出し階段をつくりたい!」

と考えますが、「大きなモーメントに対抗する」のはなかなか難しい面があります。

YDS建築研究所

練馬の家:階段工事(YDS建築研究所)

「スチールを使わずに、
木だけでうまく跳ね出しを作れないかな・・・」

そこで、現場担当者と工事現場で、様々な打ち合わせをしました。

「てこの原理を応用できれば
良いと思うのですが・・・」

現場の大工さんと色々とアイデアを相談します。

YDS建築研究所

練馬の家:階段工事(YDS建築研究所)

「段板の先端に、
大きな荷重(力)がかかる可能性を考慮して・・・

跳ね出しの根元を、
強く抑えればいいのでは・・・」

という発想です。

この発想で、工事を進めることになりました。

ものづくりをしている大工さんならではの、合理的な発想です。

木でガッチリ段板を、押さえ込んでいます。

YDS建築研究所

練馬の家:階段工事(YDS建築研究所)

これで300mmの比較的大きな跳ね出し階段を、純粋な木だけで作成することができました。

玄関側からみた状況を確認すると、やっぱり木だけで作って、良かったです。

木の優しい雰囲気が、表れています。

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練馬の家(YDS建築研究所)

きれいな跳ね出し階段が出来ました。

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練馬の家(YDS建築研究所)

イメージ通りの階段ができて、とても嬉しいです。

次回は、テラス=外部リビングの工事の話です。

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株式会社YDS建築研究所

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