戸建住宅リノベーション工事・プロセス 11〜練馬の家・梁のデザイン・デザインと構造の架け橋〜|東京の建築設計

query_builder 2023/08/11
戸建て
YDS

練馬の家:梁追加工事(YDS建築研究所)

耐震補強と断熱補強が完了し、いよいよ内部の仕上げが本格化しました。

「練馬の家」のデザインコンセプトは、「梁のデザイン」です。

シンプルなボックスのボリュームにランダムに架かっていた梁に、新たな梁を追加してデザインします。

この新たな梁は、デザインのみならず構造補強を兼ねている点が大事なポイントです。

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練馬の家:コンセプト(YDS建築研究所)

新旧の梁が、均等に並びます。

梁は通常、半間(910mm)ピッチで並びます。

この建築では、その半分の455mmピッチになるように梁をかけます。

かなり頑強な構造になると同時に、整然と並ぶ梁が、空間を引き締めます。

この「梁による空間の秩序」がテーマです。

YDS

練馬の家:コンセプト(YDS建築研究所)

この「梁による空間の秩序」がテーマです。

整然と並ぶ梁によって、空間に「新たな秩序」をもたらすことを考えました。

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練馬の家:模型写真(新建築紀行)

1/20の大きな模型を作成し、設計中に「梁のピッチの寸法」などを綿密に検討しました。

このくらいのスケールだと、雰囲気が、かなり分かります。

スケールの大きい模型は、コンセプトや細かな事のチェックや検討に役立ちます。

模型を作ると、CGでは気づかなかったさまざまなことがわかります。

人を入れると、スケール感がよくわかります。

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練馬の家:模型写真(新建築紀行)

この「梁の建築」に、美しい自然の光をもたらしたいと考えました。

リビングとテラスの間には、南に面する大きな窓を設置したので、自然の光が差し込みます。

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練馬の家:サッシュ工事(YDS建築研究所)

さらに、「綺麗な光をすくい取りたい」と考え、スリット状のフィックス窓をつけました。

工事中でも、光が差し込む様子がよくわかります。

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練馬の家:コンセプト(YDS建築研究所)

スリットによって、「掬い取られた」光が美しく差し込みます。

そして、梁の補強によって「頑強な箱」となったボリュームの一角に隙間が生まれます。

この「隙間」によって、「木造建築特有の柔らかな構造」を活かすことを考えました。

あまりに頑強に作りすぎると、地震のエネルギーを建築全体で受け止めてしまいます。

全体で受け止めても大丈夫なように、頑丈につくっていますが、

地震のエネルギーは、少し逃すことも大事です。

スリットによって、美しい自然の光を取り込むだけではなく、構造体が少し分節されました。

そして、地震エネルギーを逃がして、より合理的で耐震性能の高い構造となりました。

次回は、階段を作ります。

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株式会社YDS建築研究所

東京都千代田区神田神保町三丁目2番地 高橋ビル4F

TEL:03-6272-5572


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